お盆のUターンラッシュで混雑するJR新大阪駅の新幹線ホーム=17日午前

JR旅客6社と航空各社が18日にまとめた2025年のお盆期間(8〜17日)の利用者実績はいずれも前年実績を上回った。インバウンド(訪日外国人)客効果に加え、大阪・関西万博効果で関西方面の利用が好調に推移。新幹線・在来線特急は8%、航空も国内線が6%それぞれ伸びた。24年に台風の接近で新幹線などが運休・欠航した反動もあった。

JR6社によると、新幹線・在来線特急の主要区間の利用者は1317万9000人だった。JR東海の東海道新幹線は13%増となり、JR西日本は新幹線と在来線を合わせて7%増だった。両社ともに万博の効果があったとみており、万博会場に近いJR西管内の桜島駅(大阪市)や弁天町駅(同)の利用者が前年の2倍強となった。

JR東日本の新幹線は6%増えた。同社鉄道事業本部の蔵冨秀穂ユニットリーダーは「涼を求める需要があった」とみる。北陸新幹線や東北新幹線を利用し、長野県の軽井沢や栃木県の那須塩原に向かう人が多かった。今春公開のアニメ映画「名探偵コナン 隻眼の残像」効果で、舞台となる長野県各地をファンが訪ねる「聖地巡礼」も起きた。

お盆休みを海外で過ごす人たちで混雑する羽田空港の国際線出発ロビー(9日午前)

航空では国内線の利用者数が11社の合計で370万人だった。このうち、全日本空輸(ANA)は7%増の159万人、日本航空(JAL)は6%増の118万人だった。両社ともに関西方面のほか、東北・北陸方面などが好調だった。

国際線は7社合計で12%増の68万人だった。ANAは13%増、JALも11%増と2桁増だった。両社ともにハワイ方面が好調だったといい、ANAの利用者はお盆期間で過去最多となった。

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