廃棄プラスチック由来の再生材料製造に使われる設備

リサイクル技術開発のMSC(仙台市)は、家庭から排出されるプラスチックごみを高品質で再生する技術を開発した。リサイクルする前の廃棄プラスチックの段階で、従来より汚れや臭いのもとを取り除く。自動車関連部材や工業用品での利用を見込む。

廃プラを素材として再利用する「マテリアルリサイクル」の方法を使う。これまでリサイクルした材料は臭いや異物が混入する課題があったが、廃プラの破砕や洗浄などに使われる設備の性能や仕組みを改善した。

まずプラスチックの袋などの廃プラを延ばしたりせずに鋭利に細かく破砕する。その後の高速洗浄工程では品質低下につながる紙のシールなどの不純物を分離する。原料段階での純度が高められ、それらをもとにした再生樹脂の品質はリサイクルでない通常の製品と遜色ないという。既に再生樹脂によるプラスチック袋などができている。

廃棄物処理事業などを手がける富山環境整備(富山市)と2023年から共同研究を始め、富山環境整備にはすでに新設備を導入している。従来は再生材料と通常の材料をまぜて製品に使うことが多かったが、今後再生材の比率を高め主原料として使えるようにする。

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