新施設の建設に向けて連携協定を結んだ霞ヶ関キャピタルの河本幸士郎社長㊧と函館市の大泉潤市長(24日、函館市役所)

不動産開発の霞ヶ関キャピタルは24日、北海道函館市内に貸工場と倉庫を併設した新業態の物流施設を建設すると発表した。函館市と地域活性化に関する連携協定を結び、完成を目指す。主に食品メーカーの利用を想定し、会議室など設備の共通化や共同配送により利用企業のコスト削減につなげる。

施設の仮称は「ファクトリー&ロジスティクスパーク」。同社は計画段階を含めて全国22カ所で冷蔵倉庫などを開発しており、道内進出は初めて。2026年春までに用地を確保し、29年ごろの稼働を目指す。事業費は現段階で70億〜80億円を想定する。

利用企業が協力して販路開拓するなどの活用策も想定する(霞ヶ関キャピタルの資料から)

新施設は保管庫や事務エリアを共有するため、単独で工場を整備するより面積を3割程度抑えられるという。地元企業は設備が築40年以上の割合が6割に上るとされ、こうした企業などの需要を見込む。季節による繁閑の大きい業種同士で従業員を融通したり、共用キッチンで新製品を共同開発したりといった活用策も見込む。

河本幸士郎社長は協定締結式の後、「短期間の利用にも対応し、このモデルを全国に広げる」と述べた。市は進出企業の誘致や補助などで協力する。大泉潤市長は「人口減のなかで生産性をあげることが不可欠。最大限サポートに努めたい」と述べた。

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