
小学校の校舎、売ります! 使われていない公共施設を民間事業者に有効活用してもらおうと、愛媛県砥部町が11月に施設見学のバスツアーを計画している。古谷崇洋町長も同行し、参加者に町の魅力をトップセールス。参加者は施設を実際に見て歩き、事業の可能性や活用策を探る。
砥部町内では、現在使われていない町有施設が約10施設ある。廃止検討中の施設もあり、次の活用策が課題となっていた。そうした中、連携協定を締結している伊予銀行(松山市)から民間による利用を促せないかとバスツアー見学会の打診があり、実現した。

ツアーは、新規事業や砥部町への進出を検討する県内外の事業者や個人が対象。木造校舎で趣のある旧高市小学校や砥部焼で知られる町ならではの陶芸作業場、議場や村長室が残る旧広田村役場など5施設を見学する。昼食後は巡った物件の活用方法を参加者らで話し合う。
19日に松山市内で記者会見した古谷町長は「施設の使い方は行政の考え方だけでは限界がある。民間の自由な発想や思いを活用できれば、新たなビジネスの創出につながり、地域活性化に資するものになる」と述べた。ツアー予算は今年度の一般会計補正予算案に約200万円を計上。物件は購入・賃貸が可能で、3年間の固定資産税免除の優遇措置がある。
ツアーは11月28日に開催。定員20事業者・個人で先着順。参加費無料(昼食付き)。【狩野樹理】
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