
帝国データバンクは30日、10月に予定される食品の値上げが3024品目に達すると発表した。前年同月(2924品目)を上回り、10カ月連続で前年の実績を超えた。飲料や調味料の上昇が目立つ。25年通年の累計は2万381品目となり、2年ぶりに2万品を突破する。
食品メーカー195社を対象に調査した。10月の分野別では焼酎や日本酒などアルコール飲料を中心に「酒類・飲料」が2262品目と突出する。次いで「加工食品」(340品目)、「調味料」(246品目)が続いた。25年通年では「調味料」が6148品目で最多で、「酒類・飲料」(4871品目)、「加工食品」(4740品目)など幅広い品目で値上げが進む。
値上げ要因は原材料価格の高騰が96.1%を占めた。物流費(78.8%)、エネルギー(64.3%)、包装・資材(62.9%)、人件費(50.2%)なども押し上げ要因となった。円安を理由とする値上げは12.4%にとどまり、物価上昇の主因は国内コストに移りつつある。
11月の値上げは9月末時点で100品目未満にとどまり、11カ月ぶりに前年を下回る見込み。帝国データバンクは「年末にかけて一時的に値上げラッシュは沈静化する」とみており、通年の値上げは2万1000品目前後に収束すると予測している。
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