
日立製作所は30日、カナダで1億9500万ドル(約290億円)を投じて送配電に使う大型変圧器の工場を拡張すると発表した。ケベック州の工場に新棟を建設し、生産能力を2027年末までに現在の約3倍に高める。再生可能エネルギーの広がりなどから変圧器の需要が高まっていることに対応する。
送配電設備子会社の日立エナジーを通じて投資する。大型変圧器は送配電網で電圧を変換する設備で、発電した電気を効率良く送電し使うために欠かせない。日立の変圧器はカナダが強い鉱業やアルミニウム生産などエネルギー消費の大きい産業向けに電力を供給するのにも使われる。
日立は20〜27年に送配電設備に世界で90億ドル超を投資すると表明しており、カナダでの投資はその一環だ。増産するヴァレンヌ工場では生産の安定性を高める新たな組み立てラインも導入する。約500人を新たに雇用する。
日立エナジーは米国でもバージニア州に4億5700万ドルを投じて変圧器の工場を新設すると発表するなど供給能力を高めている。
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