ソニーの社長に就任する田中健二執行役員

ソニーグループ傘下でエレクトロニクス事業を手掛けるソニーは1日、2026年4月1日付で田中健二執行役員(59)が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格する人事を発表した。社長の交代は5年ぶり。槙公雄社長兼CEO(61)は代表権のない会長に就任する。

田中氏は1989年にソニー(現ソニーG)に入社した。入社後は約30年にわたりカメラ事業で技術開発に従事してきた。21年に執行役員に就任し、テレビやスマートフォン、ヘッドホンなど事業全般を統括してきた。

田中氏は就任にあたって「経営リソースをクリエイションテクノロジーにより集中する」とコメントを出した。映画や音楽などのエンターテインメントを生み出す技術への投資を加速させる。

槙氏は1988年にソニー(現ソニーG)に入社。11年にデジタルカメラ事業の事業部長に就任し、ミラーレス一眼カメラ「α(アルファ)」の販売増に貢献した。映画撮影用のカメラなど作り手目線で製品を開発するスタイルを確立した。

21年のソニーの社長就任後は、データ分析の米キナトラックスを買収するなどスポーツ関連事業の強化を進めた。床の振動や突風で映像への没入感を高める「ハプティクス」などエンタメコンテンツ関連の技術も育ててきた。

田中健二(たなか・けんじ) 1989年(平元年)東京理科大工卒、ソニー(現ソニーG)入社。21年から現職。東京都出身。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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