3階のフードコートや2階のレストランゾーンには一部テラス席も設けた(3日)

イオンモールは3日、「イオンモール須坂」(長野県須坂市)を正式開業した。県内3カ所目のイオンモールで、約170の専門店が入る。総賃貸面積が約6万3000平方メートルと県内イオンモールで最大級となり、「イオンモール松本」(松本市)より総賃貸面積が約3割大きい。9月26日〜10月2日の近隣住民向けプレオープンでは約25万人が訪れた。

午前9時の開業前には約2500人が並び、その後も幅広い年代でにぎわった(3日)

ペットカートなどに入って顔が出ていない状態であれば小型犬や猫と買い物ができる。初日も愛犬を連れた女性が買い物を楽しんでいた。中核テナント「イオンスタイル須坂」の食品売り場では、鮮魚の対面販売や総菜、冷凍食品の品ぞろえに力を入れた。客自身がスマートフォンで商品バーコードをスキャンして会計する「レジゴー」に加え、重量検知式カートも全国で初めて正式導入した。

地域産品を扱う事業者が集まる1階の食物販ゾーン「SUZAKA蔵」では、サンクゼールの主力ブランド「久世福商店」が出店したほか、綿半ホールディングス(HD)傘下の綿半パートナーズ(長野県飯田市)が須坂市のPRブースを運営、シャインマスカットや味噌などをそろえる。近隣には七味唐辛子の老舗である八幡屋礒五郎(長野市)など、多くの地元企業が出店する。

「SUZAKA蔵」の久世福商店はほぼ全品を試食可能とした(3日)

同日、施設内で記者会見を開いたイオンモールの大野恵司社長は「ここをハブとして須坂市や長野市、小布施町を含めた地元経済を地域産品の販売などで盛り上げたい」と話した。交通渋滞については現状で大きなものは発生していないと報告した。開店にあたり約2500人の従業員を確保した。

イオンリテール中部カンパニーの石河康明支社長はプレオープンを振り返り「(イオンスタイル須坂は)想定以上のお客様に来店いただいた。中高生を始め若い世代にも多く来店してもらった」と手応えを語った。

イオンモール須坂は上信越自動車道の「須坂長野東インターチェンジ(IC)」に近く、長野市中心部からも約8キロメートルの距離だ。須坂市や長野市だけでなく、長野県全域や新潟県の上越エリアからの集客も狙う。年間750万〜800万人の来店を計画する。

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