ソフトバンクグループ(G)は8日、スイス重電大手のABBから、産業用ロボット事業を53億7500万ドル(約8200億円)で買収すると発表した。同日付で最終契約を締結した。人工知能(AI)を搭載したAIロボット事業の強化が狙い。
ABBがロボティクス事業を切り離し、持ち株会社を設立。ソフトバンクGが子会社を通じて、この持ち株会社の全株式を取得する。規制当局の承認を得た上で、2026年半ばから後半に買収を完了させる計画だ。
ABBは工場などで使われる産業ロボットを長年手掛けており、幅広い顧客網と人材を持つ。ソフトバンクGはAIやロボ分野への投資に力を入れており、今年1月に米オープンAIやオラクルと共同で、米国での人工知能(AI)関連インフラに4年間で最大5000億ドル(約76兆円)を投資すると表明した。今回の買収で、成長が見込まれるAIロボ分野を強化する。
AIを「頭脳」として複雑な動作や自律的な活動ができるロボットの開発競争は、国内外で激化している。孫正義会長兼社長は「ソフトバンクGの次のフロンティアは『フィジカルAI』。世界トップレベルの技術と人材を結集し、人類の未来を切り開く画期的な進化を実現する」とのコメントを出した。
ソフトバンクグループの看板(AFP時事)
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