加藤勝信・財務相は10日の閣議後の記者会見で、外国為替市場で進む円安について「足元で一方的な、また急激な動きが見られている」と指摘した。「為替市場における過度な変動や無秩序な動きについてしっかり見極めている」とも述べ、市場を牽制(けんせい)した。
高市早苗氏が自民党の総裁に選ばれてから、外国為替市場では急速な円安が進んだ。円相場は一時1ドル=153円台と総裁選前の3日夕から6円近く円安が進行。10日正午現在も153円前後で推移している。高市氏が首相に就けば、日本銀行の利上げが当初の予想より遅れたり、財政拡張的な経済政策をとったりするとの市場の見方が背景にある。
加藤氏はこうした動きについて、「重要なことは、為替相場はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映して安定的に推移すること」と指摘。政府として相場の動きを注視していると強調した。
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