住友商事は14日、北米のメロン販売事業を青果大手の米イーグルプロデュースに売却したと発表した。売却額は非開示で、2025年10〜12月期に約60億円の売却損を計上する。26年3月期の業績予想には織り込み済み。メロン事業は住友商事傘下のアイルランドの青果大手ファイフスが手掛けていた。

ファイフス傘下でメロン事業を手掛けるSOLグループを10日付で売却した。ファイフスの主力であるバナナ・パイナップル事業との相乗効果が小さいと判断した。

SOLはグアテマラやホンジュラスでメロンを生産し、北米向けに販売している。イーグルプロデュースはメロン販売で米国最大手。同社とSOLのメロンは生産時期が異なるため、SOL買収でメロンの流通量が少なくなる時期を補完できるという。

ファイフスは住友商事が17年に約900億円で買収した。コスト増や需要減で収益力が高まらず21年3月期には約380億円、24年3月期には約80億円の減損損失を計上している。足元ではバナナ・パイナップル事業が回復しているが、メロン事業の不振が続いていた。住友商事は「主力事業に経営資源を集中し、事業成長を目指す」とする。

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