
サーラコーポレーション子会社のサーラエナジー(愛知県豊橋市)は15日、浜松市で蓄電所を開設した。送電線と直接つないで充電・放電する「系統用蓄電池」を使って運用する。太陽光や風力など、気象条件に左右される再生可能エネルギーの需給変動を和らげる狙い。
蓄電所は電力系統に接続し、電力が余っている時には充電し、不足時は放電して需給のバランスをとる。サーラコーポレーションの神野吾郎社長は同日の開所式で「再エネの導入拡大に向けて出力変動への対応は不可欠。地域電力を安定させる役割を果たしたい」と語った。
日本ガイシの大容量蓄電池「NAS電池」を内蔵したコンテナを48台設置した。投資額は約40億円で、経済産業省の補助金12億円を活用した。出力は1万1400キロワットで容量は6万9600キロワット時。一般家庭の6000世帯分の1日の電力使用量をまかなえる。
中部電力ミライズを通じ、卸電力市場や需給調整市場で電力を取引する。2026年3月までに本格的に運用を始める。
サーラエナジーが系統用蓄電所を開設するのは初めて。今月20日には豊橋市で「サーラ東三河太陽光併設蓄電所」の開所式を予定する。
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