
東北大学発の宇宙スタートアップのスペースクオーターズ(東京・渋谷)は15日、ベンチャーキャピタル(VC)の慶応イノベーション・イニシアティブ(KII)などを引受先とする第三者割当増資で7億5000万円を調達したと発表した。調達した資金を使い、宇宙空間で組み立てや溶接ができるロボットシステムを開発する。
スペースクオーターズは宇宙空間専用の建築ロボットを開発し、2027年の商用化を見込む。現在、ロケットの積載量によって輸送できる装置の大きさが限られる。建築ロボットが実現すれば、大型の装置を宇宙で組み立てられるようになり、大規模な月面開発も可能になる。
今回の調達にはKIIのほか、VCのXTechベンチャーズなども加わる。スペースクオーターズは22年6月に創業し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や大林組などからプロジェクトを受注してきた。スペースクオーターズ最高経営責任者(CEO)の大西正悟氏は「宇宙開発分野のゼネコン企業にあたり、世界でも建築システムの開発は珍しい」と話す。

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