記者会見する武藤経産相(21日、経産省)

武藤容治経済産業相は21日の閣議後の記者会見で、ロシア産の液化天然ガス(LNG)輸入について「日本のエネルギー安全保障上、極めて重要な役割を果たしている」との認識を示した。アジア市場でのLNG需要逼迫を念頭に「調達価格の高騰が電気価格上昇につながることを踏まえた対応が必要になる」と、輸入停止には慎重な考えを示した。

ロシア産エネルギーの輸入を巡っては、ベッセント米財務長官が15日の日米財務相会合で「日本が輸入を停止することへの米政府の期待について議論した」と明かしている。日本が輸入するLNGのうちロシア産は全体の9%を占める。日本の商社はロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の権益を保有している。

武藤氏は、東京電力ホールディングス(HD)が柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)1、2号機の廃炉検討を表明したことに関しては「東電には、検討にあたり地元関係者に丁寧な説明をお願いしたい」と語った。東電HDの小早川智明社長が16日、新潟県議会に出席し廃炉検討について説明した。

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