
日本電機工業会(JEMA)は21日、4〜9月の白物家電の出荷額が前年同期比3.5%増の1兆3911億円だったと発表した。全国的に気温が高く推移したためエアコンが好調で、直近の上期では1991年に次ぐ2番目に大きい金額となった。インバウンド(訪日外国人)の増加により、電気シェーバーなどの理美容家電も伸びた。
製品別ではエアコンが前年同期比9%増の5505億円だった。夏の猛暑に備えて、メディアなどを通じてエアコンの早期試運転を促す動きがあった。8月に群馬県伊勢崎市で観測史上最高気温の41.8度を記録するなど全国的に猛暑が広がった。
インバウンド向け製品の増加が目立った。電気シェーバーは9.7%増の290億円だった。「日本で安く手に入る電気シェーバーが外国人に売れている」(JEMA)という。ホテルなどでの導入が広がっている空気清浄機は9.7%増の207億円だった。インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症の流行も押し上げた。
冷蔵庫や洗濯機は減少した。冷蔵庫は5.3%減の2022億円、洗濯機は0.4%減の1896億円だった。「冷蔵庫や洗濯機は単身者向けが売れていて、ファミリー向けは不調」(JEMA)とみる。
炊飯器の出荷台数は1.1%減の206万台だったが、出荷額は4.8%増の506億円だった。令和の米騒動や政府備蓄米の放出の影響で新米でなくても美味しく炊ける高価格製品への注目が高まった。
同日発表した9月の白物家電の出荷額は前年同月比6.9%増の2195億円だった。エアコンは前年同月比13.4%増の594億円と2カ月ぶりに前年同月を上回った。冷蔵庫は4.1%増の372億円、洗濯機は9.6%増の401億円だった。
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