アステラス製薬は22日、がん治療薬「パドセブ」について、適応対象を広げる一部変更の承認申請を米食品医薬品局(FDA)が受理したと発表した。「筋層浸潤性ぼうこうがん」の手術前後における補助療法としてFDAから優先審査の指定を受けた。2026年4月7日を審査終了の目標としている。

パドセブは標的に結合する抗体とがん細胞を攻撃する薬剤を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる医薬品。「尿路上皮がん」の適応で承認を取得している。

筋層浸潤性ぼうこうがんを対象に、米メルクの抗がん剤「キイトルーダ」と併用する方法で新たに申請した。筋層浸潤性ぼうこうがんは、ぼうこうがん全体の約30%を占め、患者の約半数で手術以外の治療法が限られている。

アステラス製薬はパドセブを収益の柱となる「重点戦略製品」と位置づける。26年3月期のパドセブの売上高は前期比22%増の2000億円になると予想している。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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