旭化成は食品衛生現場での細菌検査を迅速化する抗原検査技術を開発したと発表した。迅速細菌検査キット「BacNavi（バクナビ）（総菌用）」として提供を始めた。従来の培養法が結果判明まで数日かかるのに対し、専門知識や特別な設備がなくても30分で細菌の総量を検出できるようにした。食品工場や飲食店などで活用を見込む。
検査結果がすぐに分かるため、衛生状態が悪い場合も即時の原因究明や対策に取り組める。食品工場や飲食店のほか、調理施設、小売店などの衛生検査での活用を想定する。調理環境の検査と食材スクリーニング検査のどちらにも利用できるという。食中毒防止やフードロス削減に役立てる狙い。他社への技術ライセンス提供も検討する。
旭化成はヘルスケア領域で感染症診断を目的に細菌検査技術を研究しており、幅広い細菌種への抗体のラインアップと多種多様な検体に適応できる検査キット化のノウハウを持つという。これらを応用し製造環境や食材中の菌を検出する技術を開発した。
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