
プレス機などを手掛けるアイダエンジニアリングは、コイル状の材料をプレス機に自動で送る装置をつくる米ダラス・インダストリーズを買収すると発表した。2025年10月31日(米国時間)に契約を締結し買収を完了する。米国で手掛けているプレス機製造に材料供給装置を加え、同国内でプレス加工ラインを一貫供給できるようにする。
買収金額のほか新工場、生産設備などへの追加投資分を合わせて総額50億円の投資を見込む。アイダエンジニアリングは25年4月、プレス加工ラインで材料を自動で供給する装置などを手掛ける米HMSプロダクツを買収していた。ダラス・インダストリーズも買収して加えることで、自動機の製造を強化する。
新工場は、ダラスとHMSの両社がある米ミシガン州のデトロイト近郊への立地を想定する。3年以内に稼働することを目指す。25年3月期の米国での自動機の売り上げは15億円で、米国での売上高全体(179億円)の8%を占める。5年後をめどに自動機の売り上げを100億円まで引き上げることを目標とする。
アイダエンジニアリングはこれまで米国拠点で中・大型のプレス機を製造し、販売やサービスの機能も持っていた。ただ材料をプレス機に供給・搬送する自動機は生産しておらず、顧客は他社製の自動機を使うなどしていた。アイダが日本国内で製造した自動機を使う顧客に対するメンテナンスは、日本からの出張を含めて対応していた。
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