事務用品通販大手のアスクルに対するサイバー攻撃について、「RansomHouse(ランサムハウス)」を名乗るグループが犯行声明を出したことが、セキュリティー関係者への取材でわかった。グループは声明で、同社に関する1.1テラバイトのデータをダウンロードしたことを示唆しているという。

 セキュリティー関係者によると、グループはデータを盗み取ったと主張し、30日、発信元の特定が難しい「ダークウェブ」上でサンプルとされるデータを公開した。データの一部には、個人情報が含まれているとみられるという。

 アスクルの担当者は朝日新聞の取材に「声明の存在は把握しているが、事実関係を現在調査中だ」と話した。

 アスクルは19日、ランサムウェア(身代金ウイルス)に感染し、システム障害が発生したと発表。外部からサイバー攻撃を受けたとみられ、商品の発注や出荷を停止した。

 29日にはシステム障害で停止していた商品の受注・出荷業務を、医療機関や介護施設など一部の企業向けに手作業で再開したと発表した。

 また、アスクルによると、親会社であるLINEヤフーや、外部のセキュリティ会社のエンジニアら約30人を江東区の本社に集め、自社のエンジニアと合わせて約100人でシステムの復旧を進めているという。

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