佐賀県・呼子の名物「いかしゅうまい」の製造・販売で知られるJR九州のグループ会社「萬坊」(佐賀県唐津市)は、地元で営業する「海中レストラン萬坊」を全面的にリニューアルすると発表した。座席が船内の海面下にある国内唯一の店で、開業から約40年たち老朽化が進んだため、2026年春で営業を終える。新たにレストラン船を建造し、26年夏以降に開業する予定。
萬坊によると、海中レストランは1983年10月、日本初の海上浮体式のレストランとしてオープン。建築物と船舶が融合した前例のない施設だったため、設置認可を得るのに苦労したという。
海上と海中の席があり、水深3メートルにある海中席は、泳ぐ魚を見ながら食事を楽しめるため、人気の観光スポットになっている。
新しい船は井筒造船所(長崎市)が手がけ、10月29日に起工式をした。完成後、現在と同じ場所で店を開く。客席は現在の192席から144席に減らし、席と席の間を広げてくつろげるようにする。メニューもリニューアルする予定。
JR九州の古宮洋二社長は「誰もが利用しやすいレストランにして、地元の食材を楽しんでもらいたい」と語り、萬坊の太田順子社長も「40年後、50年後も呼子に観光客を呼び込めるようにしたい」と話している。【後藤浩明】
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