
川崎重工業は1日、東京都港区のロボット展示施設をリニューアルオープンした。内装や説明モニターを一新し、産業ロボットが作業をする様子などを見ることができる。コンセプトは「ロボットの学びの場」。少子高齢化や技術革新によって人間社会でロボットの重要性が増すなか、子どもや学生などにロボットについて考えるきっかけを提供する。
展示する産業用のアーム型ロボットは4台。うち1台は、来場者がコントローラーを持ち遠隔操作しながらゲームを楽しむことができる。ロボットの遠隔操作を体験した小学生は「動かすのが難しかった。楽しかった」と話す。
残り3台のロボットはアクリルグッズの工場作業をイメージした動きを再現する。2本の腕で病院などでの作業を支援する「ヒト型ロボット」も1台展示した。
自社施設内でヒト型ロボットを動かすことで、データを取得し性能を磨く効果も期待できるという。一般来場者から意見を聞き取り、今後の開発にも生かせる。
川崎重工は1969年に国産で初となる産業用ロボットを市場投入した。自動車の溶接作業や半導体製造装置内でシリコン基板を搬送する製品などに強みを持つ。2025年3月期の精密機械・ロボット事業の売上高は前の期比6%増の2415億円で連結全体の1割を占めた。
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