堺市中心部を運行する自動運転バスの実証実験が、5日から一般乗客を乗せて始まる。運転手が運転席に座って支援する「レベル2」で、危険を察知したり、障害物を避けたりする際には手動運転に切り替える。
市や南海バスなど6社が実施主体となり、南海の堺駅と堺東駅間1・7キロを25分かけて往復する。事業費は約2億円。電気自動車のバス1台が備え付けのカメラやセンサーで前後左右を検知し、GPS(全地球測位システム)の位置情報を基に走行する。
交通量が多く路上駐車の車両もある道路を走行するため、右折時の安全確保、交差点での立ち往生の防止、車の割り込みや歩行者の飛び出しといった危険回避などを検証する。2027年度には特定条件下に運転手なしで走行できるレベル4の自動運転を一部区間で導入し、30年度に全区間で導入することを目指している。
出発式が4日、市役所であり、関係者が試乗した。永藤英機市長は同日の記者会見で「市内の移動の利便性向上につなげたい。バスの運転手不足の課題に対応していく」と述べた。
実証実験の車両は26年2月27日までの平日に1日6便を運行する。乗降場は市役所近くの堺地方合同庁舎前で、途中下車はできない。一般モニターの乗車体験は無料。要予約で、詳細はHP。【中村宰和】
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