
マンダムの沢田正典最高財務責任者(CFO)は6日の決算説明会で、MBO(経営陣が参加する買収)に向けて投資ファンドが実施中のTOB(株式公開買い付け)について「適正な価格」との認識を示した。TOB発表当日の終値より32%高い1株1960円で取得を目指すが、アクティビスト(物言う株主)として知られる村上世彰氏の長女の野村絢氏らが「著しく割安」としてマンダム株式を買い増し、圧力を強めている。
マンダムがMBOの実施を発表後、経営幹部が対外的に説明するのは初めてだ。沢田氏はMBOを通じて「中長期の目線で経営をやっていきたい」と強調した。野村氏らによる同社株の大量取得を受けてまとめた対応方針について「他に株主共同利益の実現可能性のある買収提案を得ることを目的に手続きを進めていきたい」と述べた。
マンダムはMBOに向けて、投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズ系のカロンホールディングス(HD)が9月26日からTOB(株式公開買い付け)を進めており、期限を11月19日に設定している。足元の株価はカロンHDのTOB価格を大幅に上回る2400円前後で推移する。
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