
【台北=龍元秀明】台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)は22日の声明で、芝浦電子へのTOB(株式公開買い付け)で競合するミネベアミツミの主張に反論した。ミネベアミツミはヤゲオへの外為法上の審査の長期化を理由に「ヤゲオのTOBの成立可能性に重大な疑義が発生している」と訴えていた。
ヤゲオはミネベアミツミの主張は事実誤認だとして「極めて遺憾」と抗議した。外為法上の審査について「残論点は数点に絞られている」とし、審査状況を適切に開示していくと表明した。
芝浦電子を巡っては事実上のホワイトナイト(友好的な買収者)として名乗りを上げたミネベアミツミとの買収合戦となっている。21日にはヤゲオが買い付け価格を1株6635円に引き上げると発表し、ミネベアミツミは6200円のまま今後引き上げない方針を示した。
ヤゲオは買収に必要な外為法上の審査が長期化している。1日には関係当局から審査に追加の時間を要するため、待機期間を9月1日までに延長するとの通知を受領した。7月にも同様の理由で延長通知を受けていた。
ヤゲオは最終的には承認を取得できる見込みとしている。仮にTOB期限の9月4日までに承認を取得できない場合も、TOBを撤回する予定はないという。
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