日本精工はサービスロボットの触覚伝達装置向け減速機を開発したと発表した。サービスロボットの手の部分などに搭載される装置に高効率で力と位置を伝え、遠隔操作や高精度な操作を実現する。大きさは手のひらサイズで、従来技術による装置と比べて直径を4分の1、重量を約10分の1とコンパクトにできる場合があるという。
横浜国立大学の特許技術を用いた遊星歯車を中心に構成される「バイラテラルギア」と呼ばれる減速機を、小型ながら同等サイズの市販の減速機の中で最大のトルク（駆動力）に対応するように開発した。小型サイズと幅広いトルク制御を両立させるという課題を解決した。
小型化で製造時の材料も減り、エネルギー効率の向上から装置のライフサイクル全体で二酸化炭素（CO2）排出量を削減できる。小さな転がり軸受けを採用して軸受け周辺の設計を最適化し、限られたスペースでも歯車の回転を支持し伝達効率を保つことを可能にした。市場ニーズや共同開発先を探り、協業で実用化や市場投入を目指す。
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