スタンレー電気は、横浜市で技術研究所の新棟を竣工したと発表した。総工費約60億円。ナノテクノロジーを核とした次世代技術の創出と、分散していた研究開発機能の集約を目的として設けた。同社の研究開発を支える中核拠点として、2026年2月から稼働を開始する予定だ。
新棟は地上5階建てで、延べ床面積は8529平方メートル。主な研究開発テーマとして、次世代光源の創出や、モビリティーの安全につながる要素技術、光で水や空気を無害化する深紫外除菌技術、生活・ヘルスケア分野への光ソリューション、温暖化ガスの排出量を削減量が上回る「カーボンネガティブ」や環境負荷を低減しながら経済成長を目指す「サーキュラーエコノミー（循環経済）」関連技術を掲げる。
自動車の領域では、安全性向上のための精密な光制御が求められる。また生活・ヘルスケア領域では、ウイルスや細胞など極めて微小な対象への技術的アプローチが必要とされている。これらのニーズに対応するため、ナノレベルでの成膜・加工・分析を可能にする先端設備を導入する。
実験室のワンフロア化などにより、テーマや部門の枠を越えた発想と知識の融合を促す。また、他企業や大学、スタートアップとの共創を推進するエリアも設ける。
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