
中部電力は19日、7月に開業した「IGアリーナ」(名古屋市)とその周辺でスタートアップと組んだ実証実験を始めると発表した。NTTドコモとIGアリーナの運営会社の愛知国際アリーナ(名古屋市)と共同で、地域の課題を解決する事業者を募集する。IGアリーナの開業を契機に、周辺も含めた回遊性を高め活性化を促す。
スタートアップなどの事業者から「モビリティ」や「デジタルトランスフォーメーション(DX)」など6つのテーマでアイデアを募る。募集期間は19日〜2026年1月12日まで。
選定された事業者は2月から3カ月間、中部電力など3社と並走しながらアイデアを磨く。それぞれの分野の専門家からのアドバイスも受けられる。成果発表を経て実証実験に進む企業が決まり、5月からIGアリーナや周辺で実際に試行する。実証にかかる費用の支援も予定する。
コンサートやスポーツ観戦でIGアリーナを訪れた観客がイベント前後も楽しめる仕組みづくりを目指す。1〜2人乗りの小型自動車である「マイクロモビリティー」などを活用し、繁華街のある栄地区や名古屋駅といった他のエリアとの回遊性を高めることも見込む。デジタル技術を活用し、混雑の緩和や運営の効率化も促す。
中部電力の大谷真哉事業創造本部長は「中部電力などがもっているものとスタートアップをあわせた新しい取り組みを、社会的なインパクトの強いものになるよう進めていきたい」と強調した。
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