21日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日より1198円06銭(2.40%)安い4万8625円88銭で取引を終えた。前日の米国市場で、人工知能(AI)関連株過熱への警戒感から主要な株価指数が下落。東京市場でもAI関連銘柄を中心に売りが先行した。

 20日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均は、前日の終値より386.51ドル(0.84%)安い4万5752.26ドルで取引を終えた。前日に発表された米半導体大手エヌビディアの決算が好調だったことなどを受けて上昇して始まったが、その後は売りが広がり、下落に転じた。

 エヌビディアの株価は一時、前日より5%超上昇したが、3.15%安で取引を終えた。AIへの巨額投資が将来の利益につながるのかといった懸念が、完全には払拭(ふっしょく)されなかったとみられ、ほかのAI関連株でも下落が目立った。

 米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)が次回の12月会合で追加利下げを見送るとの見方も根強く、株価の重しとなった。

 東京市場もこの流れを引き継ぎ、日経平均は前日より572円68銭安い4万9251円26銭で取引を始め、その後、下げ幅を広げた。AIや半導体銘柄のソフトバンクグループ(SBG)、東京エレクトロン、アドバンテストなど、日経平均への寄与度が高い「値がさ株」を中心に値を下げている。

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