経費の領収書を自動で仕分けるサービスから始めて、今後機能を拡大する。

マネーフォワードは、人工知能(AI)が自律的に作業をこなすAIエージェントで確定申告を支援する新サービスを26日から始める。まずは経費の領収書を自動で仕分けるサービスから始めて徐々に機能を拡大する。会計知識がない人も手軽に使えるようにし、従来の確定申告アプリを使いこなせなかった層を取り込む。

サービス名は「マネーフォワード AI確定申告」。個人事業主が確定申告をする際の費用の仕分けを自動化する。領収書の写真をクラウド上にアップロードするとAIエージェントが会議費や通信費などの費目に仕分けて費用一覧のデータを出力する。

仕分けにかかる時間は数秒を見込んでおり、「通常の確定申告の仕分け入力と比べて10分の1ほどの時間になる」と山田一也マネーフォワードビジネスカンパニー最高戦略責任者(CSO)は話す。

マネフォは2013年にオンライン上で確定申告書類をつくる「マネーフォワード クラウド確定申告」の提供を始めた。月額900円からで現在は20万人が有料版を利用する。これとは別のサービスとして打ち出し、「会計知識が少なく、できるだけ簡単に確定申告を済ませたい個人事業主を対象に展開する」(山田CSO)。

26年3月末まではベータ版として無料で提供し、26年度内に正式版の販売を始める。価格は未定で、月額料金で提供する予定だ。今後は請求書、住宅ローンや医療費控除などの書類にも対応できるように機能を追加する。26年度以降にクレジットカードとのデータ連携も進め、決算書や確定申告書の自動作成を目指す。

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