
ソフトバンクグループ(SBG)は26日、3月に表明した米半導体設計アンペア・コンピューティングの買収を完了したと発表した。65億ドル(約1兆円)を投じて半導体関連企業を傘下に加える。人工知能(AI)のインフラとなるデータセンター向けの半導体を自前で手掛けて、提携先の米オープンAIとの投資拡大に備える。
子会社を通じてアンペアを完全子会社化した。3月時点でアンペア株は米投資ファンドのカーライル・グループが59.65%、米オラクルが32.27%、アームの関連会社が8.08%を保有していた。SBGは「連結業績への影響は現在精査中で、開示すべき事項が発生した場合には速やかに知らせる」とした。
2017年創業のアンペアは約1000人の半導体エンジニアを抱え、大規模なデータ処理やAI分野に強みがあるとされる。電力効率が高いAIデータセンター向けのCPU(中央演算処理装置)などを手掛けており、SBGが16年に買収した英半導体設計大手アームの技術力を補完する狙いがある。
SBGの後藤芳光最高財務責任者(CFO)は11日の決算説明会で「(アンペアの買収は)25年末までに全ての手続きが完了する見込み」と語っていた。SBGはオープンAIへの225億ドルの追加出資なども計画しており、10〜12月期の投資総額は305億ドルにのぼる。
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