日本テレビ放送網の福田博之社長(日本テレビホールディングス社長)は1日、解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一氏が、自身のコンプライアンス(法令順守)の違反行為を理由に同局の番組から降板となった件で11月26日に東京都内で記者会見したことを受け、「(違反行為の)答え合わせをするまでもない」と強調した。

1日の定例記者会見で述べた。国分氏は代理人の弁護士と一緒に開いた会見において日テレ側に、自身のどの行動がコンプライアンス違反だったのかについて「答え合わせをしたい」と求めていた。福田氏は「国分氏が聞き取りの場で自ら話した内容だけでも重大なコンプライアンス違反に当たる」とし「答え合わせをするまでもないと考えている」とした。

日テレは6月、国分氏に過去にコンプライアンス上の問題行為が複数あったとして国分氏が出演する番組「ザ!鉄腕!DASH!!」から降板させることを発表した。「青少年に見てもらいたい番組」に選定されている同番組からの降板については「即断せざるをえないものだった」と説明している。

だが、問題行為の詳細については関係者のプライバシー保護を理由にこれまで明かしてこなかった。福田氏は「事案の関係者は自身の身元特定につながる情報を一切出さないでほしいと強く要望している」と説明した。誹謗(ひぼう)中傷といった二次被害がもたらされる可能性に「関係者が強い恐怖を感じており、これ以上(関係者を)苦しめることになることは容認できない」と話した。

一方、福田氏は「謝罪をしたいという国分氏の気持ちは受け取る」とも述べた。その上で、代理人弁護士を含めた国分氏側の一連のふるまいに「不信感をもたざるを得ない」とし、「関係者の気持ちを尊重してもらえない状況下で面会するのは難しい」との認識を示した。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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