
主要な半導体メーカーで構成する世界半導体市場統計(WSTS)は2日、2026年の半導体市場が25年予測に比べて26%増の9754億ドル(約151兆円)と過去最高になりそうだと発表した。1兆ドルの大台が目前に迫る。人工知能(AI)に使うデータセンター投資がけん引役となり、画像処理半導体(GPU)や高性能メモリーの需要が高まる。
種類別では、米エヌビディアのGPUやCPU(中央演算処理装置)などのロジック半導体が32%増の3908億ドル、記憶用のメモリーは39%増の2948億ドルを見込む。自動車やパソコン、スマートフォンといったAI以外の製品は緩やかな需要回復が続く。WSTSは「全ての製品群でプラス成長を予想したものの、地政学リスクなど先行き不透明感が払拭できない」としている。
同日発表した25年の市場規模予測は24年比22%増の7722億ドルだった。AI向けが好調な一方、車載関連は振るわない。販売先の国・地域でみるとデータセンター投資の活発な北米の伸びが目立つ。日本は25年が4%減の448億ドル、26年は12%増の501億ドルとなる見通し。
業界団体のSEMIはこれまで30年に世界半導体市場が1兆ドルに達すると見込んでいた。生成AIの需要が急激に高まっており、足元では前倒しの達成を見込む声が増えている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。