エーザイは2日、開発中のアルツハイマー病治療薬候補「E2814(エタラネタグ)」の初期段階の臨床試験(治験)の結果を発表した。脳内の原因たんぱく質の蓄積度合いを測る血液検査で、数値の減少が確認された。米国で開催中の国際学会で発表した。

エタラネタグは、アルツハイマー病の原因物質の一つとされる「タウ」を狙った治療薬候補だ。初期段階の治験結果で、投与した患者3人について脳内のタウが維持または減少傾向にあることが画像検査で確認されていた。

血液から脳内のタウの蓄積度合いを測る指標「eMTBR-tau243」を使って治験結果を解析した。投与患者7人について調べたところ、血液中のeMTBR-tau243は3カ月後に78%減少。9カ月後には90%以上減っていた。

エタラネタグに関して、有効性や安全性を確かめる治験が進む。米食品医薬品局(FDA)から9月、優先的に審査を受けられる「ファストトラック」の指定を受けた。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。