基幹労連は26年に1万5000円のベアを要求する案を固めた

鉄鋼や重工などの労働組合で構成する基幹労連は4日、2026年春季労使交渉で基本給を底上げするベースアップ(ベア)を「月1万5000円」とする統一要求案を固めた。過去最高だった25年から据え置いた。重工各社は防衛予算増加の恩恵を受ける一方、鉄鋼は需要低迷に直面している。業界ごとに事業環境が異なるが、物価高対応のため高水準の賃上げ要求を維持する。

基幹労連は通常2年分の賃金改善をまとめて要求してきたが物価の急上昇など環境の変化が激しいため、24年から単年に絞って要求していた。26年も単年での要求になる。各労組などでの議論を経て、年明けに正式決定する。

物価上昇による生活への影響や人手不足による人材獲得の競争が続いている。3日には基幹労連や自動車総連が参加する金属労協が1万2000円以上のベアを要求する方針を掲げた。金属労協も過去最高額となった25年の要求水準を据え置いていた。

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