記者会見するUAゼンセンの永島会長(4日、東京都千代田区)

流通や外食などの労働組合が加盟するUAゼンセンは4日、2026年の春季労使交渉でパート時給の賃上げ目標を25年と同様の「7%基準」とする執行部案を発表した。正社員では「6%」を賃上げ目標とする。連合が掲げる5%以上を4年連続上回る。企業規模や雇用形態による賃金格差の是正を求め、賃金上昇の定着を目指す。

11月に提示した素案に基づき、4日の中央執行委員会で決める。26年1月の中央委員会で正式決定し、加盟労組の交渉の基準となる。雇用形態別ではパートは基本給を底上げするベースアップ(ベア)分で5%(時給65円)、制度昇給分を含めて7%(同85円)を基準に引き上げる。25年目標より5円ずつ上乗せした。正社員はベア分で4%、定期昇給(定昇)を含めて6%を目標とする。

永島智子会長は「企業業績は6年連続の最高益の更新が視野に入ったとされているものの実質賃金が下落を続けるのは異常事態であり、日本経済の構造に大きな問題がある」とした。そのうえで「1%程度の実質賃金の上昇を日本全体に定着させる取り組みを強力に進めていく」と話した。

UAゼンセンは国内最大の産別組合で、194万人の組合員のうち6割の119万人がパートなど非正規で占める。

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