東洋製缶グループホールディングス（GHD）は、海藻由来の食物繊維を用いて塩分の体外排出を促す「塩分オフセット技術」を持つトイメディカル（熊本市）に出資して協業を開始したと発表した。塩分の過剰摂取という健康課題の解決と、持続可能な暮らしの創出を目指す。

トイメディカルの持つ技術では、食事に含まれる塩分（ナトリウム）を海藻由来の食物繊維であるアルギン酸類で吸着し、体内で吸収されにくいアルギン酸ナトリウムに変化させることで塩分の影響を補正する。胃や腸で吸着して体外排出を促すため、食のおいしさを維持したまま摂取した塩分の吸収抑制を可能にするという。

主な商品として、食事の際に摂取するアルギン酸類を配合したサプリメント「デルソル」や、アルギン酸類を配合した調味料「零（ゼロ）しお」などを販売している。

東洋製缶GHDは、トイメディカルの技術が食の満足度を犠牲にすることなく塩分の過剰摂取による健康課題解決に寄与でき、未来の食生活に貢献し得る技術と判断して出資に至った。東洋製缶GHDがオープンイノベーションプロジェクトを通じて出資した案件は、今回で10件目となる。

今後は、既存出資先によるバリューチェーン構築の取り組みや、東洋製缶GHDが持つアグリフードテック領域の国内外ネットワークとの連携を通じて、原料開発や検証支援、サプライチェーン設計、既存の包装容器事業との連携など多面的な協業を目指す。

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