都市型ワイナリーのオープンを祝う関係者ら=松山市で2025年12月2日午後5時46分、広瀬晃子撮影
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 松山市中心部の商店街「大街道」に2日、都市型ワイナリーがオープンした。愛媛県内をはじめとする国内産のブドウを使ったワインを醸造して販売するのが特徴だ。インバウンドを含む国内外の観光客らを集客することで、商店街の活性化につなげるのが狙い。

 運営するのは同市の「BLUE WAX WINERY」(木村賢太社長)。ワイナリーは総務省の補助金事業に採択され、総事業費約4億円のうち、国と松山市が計5000万円を補助している。

 ワイナリーは2階建てで、延べ床面積約430平方メートル。1階は醸造場の他、立ち飲みスペース、販売コーナーなどを備え、2階には地元産食材などを提供するレストランを併設している。醸造場には計6基のタンクを設置。現在は長野県産や愛媛県久万高原町産のブドウを使用した2種類のワインを醸造中で、12月下旬ごろには味わえるという。

ワインが醸造されている1階フロア=松山市で2025年12月2日午後5時54分、広瀬晃子撮影
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 市によると、大街道を含めた中央商店街の空き店舗率は、これまで10%前後で推移していたが、コロナ禍だった2020年から上昇。現在は19・3%(10月時点)で、にぎわいの低下が懸念されている。同社は市内にぶどう園を作ることも計画しているといい、木村社長は「ワインで商店街が昔のようににぎやかになればうれしい」と話している。【広瀬晃子】

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