東京電力ホールディングス（HD）は再生可能エネルギーなどの発電所から環境価値のみを提供する「バーチャルPPA（電力購入契約）」をシンガポールで結んだと発表した。東電HDが海外でバーチャルPPAを結ぶのは初めて。再生エネで生み出した環境価値を活用して収益を拡大する。

不動産アジア大手、ESRグループと設立した合弁の特別目的事業体がデータセンター大手、エクイニクスのシンガポール現地法人に環境価値を提供する。10月30日に契約を締結した。

バーチャルPPAは発電事業者が需要家の敷地外にある発電所で生み出した再生エネの環境価値を、物理的な電力供給を伴わずに需要家へ提供する仕組み。

本契約では最大容量が約10メガ（メガは100万）ワットの屋根置き太陽光発電設備で生み出した環境価値を、26年7月から20年間、エクイニクスへ供給する。エクイニクスはシンガポールの5拠点を含めて世界270以上のデータセンターを運営している。

二酸化炭素（CO2）排出量を年間約3,000トン削減できる見込み。東京電力HDは子会社を通じて、再生エネを活用した事業を拡大する。

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