中国電力は送電網につないで充放電する電池群「系統用蓄電池(蓄電所)」の建設を山口県下松市で始めたと発表した。2028年度に稼働する。再生可能エネルギーによる発電量の変動を補う電力市場や卸電力市場を活用して稼ぐ。同社としては初の蓄電所となる。

23年に稼働を止めた石油火力の下松発電所の跡地に建てる。出力は1万6000キロワットと蓄電所としては規模が大きい。もともと発電所が使っていた送電線を活用し、送電網を増強する手間を省く。

投資額は約40億円で、そのうち半分を政府の補助金でまかなう。電力需給を調整する能力を売買する「需給調整市場」で収益を得る。太陽光の電気が余る昼間に充電し、足りなくなる時間に放電することで、電力システムの安定にもつなげる。

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