
ダイキン工業は10日、米ミネソタ州に研究開発施設を設けると発表した。需要が高まるデータセンター向け大型空調の開発試験などを実施する。投資額は1億6300万ドル(約250億円)で、2027年に稼働予定だ。北米のデータセンター向け事業の売上高を30年度に足元の3倍となる3000億円超にする方針で、製品開発力を高める。
子会社の米ダイキンアプライドアメリカズ(DAA)のミネソタ州ミネアポリスにある本社敷地内に研究開発施設を設ける。データセンターは最先端のチップをのせたサーバーの発熱量が増えており、冷却需要が急増している。
ダイキンは空気で冷却する方式のみならず、液体で冷却する方式についても、新施設で研究する。施設内にデータセンターの環境を再現し、製品の耐久性などを試験する。
データセンターの冷却技術を高めるため、ダイキンはM&A(合併・買収)を繰り返してきた。23年に、熱源で冷やした空気を送る「エアハン」に強い米アライアンスエアープロダクツを含む2社を約300億円で買収すると、25年8月にはサーバーを積んだラックを個別に冷却する技術を持つ米ダイナミック・データ・センターズ・ソリューションズ(DDCS)、11月にはチップを冷却液で冷やす米チルダインを傘下に収めた。
【関連記事】
- ・ダイキン、北米データセンター冷却事業「売上高30年度3000億円に」
- ・ダイキン、設備故障の前兆を振動センサーで検知 新興SETLaと開発
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。