システム障害の影響が残るアサヒグループホールディングスは10日、11月のグループ各社の販売概況(金額ベース)を発表した。主力のアサヒビールは前年同月比で二十数%の減少となり、10%程度の減少だった10月より対前年実績で下げ幅が拡大した。

 お歳暮用ギフト商品の出荷制限が響いたほか、10月に出荷を一部再開した際、受注が一時的に膨らんだ反動減があったという。10~11月の2カ月の売上額は前年の同時期より十数%の減少だった。

 「三ツ矢サイダー」「カルピス」などを扱うアサヒ飲料の11月の売上額は前年同月に比べて二十数%減。10月は前年同月比で三十数%減だったが、出荷品目を増やしたことで、回復傾向にあるという。

 アサヒは9月29日にサイバー攻撃を受けてシステム障害が発生し、11月の受注・出荷は従業員が手作業で対応してきた。12月初旬にシステム受注を再開し、来年2月に物流業務全体の正常化をめざす考えを示している。

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