NIKKEI THE PITCHに登壇したポケットサインの梅本滉嗣CEO(10日、東京都千代田区)

スタートアップや既存事業の承継に取り組む「アトツギ」が、事業モデルを競う「NIKKEI THE PITCH グロース」の東京ブロック予選大会が10日、東京都内で開かれた。32社が参加し、がん治療やマイナンバーを活用するサービスなど幅広い分野で独自の技術を訴えた。

予選大会では400を超える応募の中から選考を通過した全国の103社が、4分間の発表を行った。その後審査員からの質疑に答えた。

ポケットサイン(東京・新宿)の梅本滉嗣最高経営責任者(CEO)は「行政と住民の方々がデジタル空間でしっかりつながる世界を目指す」と話した。マイナンバーカードを活用して、災害時の避難所登録や補助金取得などの行政サービスを受けやすくする事業を展開している。

がん治療薬を開発するFerroptoCure(フェロトキュア、東京・千代田)の大槻雄士CEOは「高い有効性や安全性が期待できる薬剤の開発に取り組む」と話した。弁護士業務の支援サービスを開発するLegal AI(リーガルアイ、東京・文京)の渡部薫社長は「公平に司法にアクセスできる手段を提供していく」と意気込んだ。

「NIKKEI THE PITCH グロース」は日本経済新聞社が主催する。予選大会を通過した起業家らは2026年3月の決勝大会に出場する。決勝でグランプリに輝いた企業は賞金100万円を獲得し、事業拡大のための助言を受けられるアクセラレーションプログラムを受講できる。

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