リニアの全線開業に向けた考えを説明する丹羽社長(11日、大阪市)

JR東海の丹羽俊介社長は11日の記者会見で、リニア中央新幹線の名古屋以西の大まかなルートを絞り込むため、地下を掘削する「ボーリング調査」を複数の場所で始めたと明らかにした。具体的な地域は明らかにしていない。ボーリング調査は奈良県と三重県で2年前から実施しているが、ルート選定に向けた調査は初めてという。

丹羽社長は「新しい動きが出てきた」と説明。大阪までの工事開始時期については「東京・品川—名古屋間の開業後、すみやかな着手をめざす。早期に完遂したいという考えに変わりはない」と話した。調査にかかる期間は「かなりの箇所を調査するので、申し上げる段階にはない」とした。

リニア工事に着手するには環境影響評価(環境アセスメント)の手続きとして「環境配慮書」を作る必要がある。ボーリング調査は配慮書の作成に向けて駅やルートの位置を概略的に絞り込むために実施し、適地の選定に生かす。

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