記者会見する林芳正総務相(12日、東京都千代田区)

林芳正総務相は12日、閣議後の記者会見でNHK次期会長への昇格が決まった井上樹彦副会長への期待を問われ「視聴率にとらわれず、報道や教養など幅広く豊かな番組を放送する公共放送の役割を発揮できるよう尽力を期待する」と述べた。

動画配信サービスが普及し、テレビ放送の視聴環境は大きく変化している。林氏は「取材に裏打ちされた信頼性の高い情報や国民・視聴者の相互利用の促進に資する情報を届けることがNHKに求められている」と語った。2025年10月にネット配信が必須業務となり、テレビ放送を前提とした番組制作や情報発信のあり方を見直している。

井上氏は26年1月にNHK会長に就任する。内部出身者としては18年ぶりの登用となる。受信料収入の減少や経費削減が課題で、経営の立て直しが急務だ。

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