JR九州は12日、駅の改札でクレジットカードを利用できるタッチ決済サービスを2026年4月から福岡県内で本格導入すると発表した。同社では22年から県外を含めた一部の駅で実証実験を実施していた。交通系ICカードを持っていないことが多いインバウンド(訪日外国人)の利便性向上を狙う。JR各社で鉄道路線に導入するのは初めて。
対象はいずれも在来線駅。同社は22年7月以降鹿児島本線、指宿枕崎線など4路線計82駅で実証実験を進めており、4月からの本格導入にあたっては対象エリアから鹿児島、大分両県を外す。26年秋までに香椎線、福北ゆたか線などを追加し、福岡県内の4路線計92駅で利用できるようにする。
JR九州は実証実験を通じ、決済手段を多様化させることが訪日客だけでなく、国内の乗客にとっても利便性向上につながると判断した。
サービスには三井住友カードの公共交通機関向けソリューション「stera transit(ステラ トランジット)」を活用する。タッチ決済に対応するクレカを改札機などにかざすことで利用できる。JR各社は独自の交通系ICカードを発行していることもあり、鉄道では導入が進んでいない。
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