
横浜名物「シウマイ弁当」の食品ロスが、ビールに生まれ変わる。崎陽軒(横浜市西区)が11日、弁当の製造過程で出るご飯を使ったクラフトビール「YOKOHAMA RICE LAGER(横濱ライスラガー)」を発売した。

地元の老舗ブルワリー・横浜ビール醸造所(同中区)との共同開発。「ビール」と銘打つが、酒税法上は発泡酒となる。麦芽の一部をご飯に置き換え、「シウマイにあう」すっきりとした味わいを実現。醸造長の加藤和樹さん(35)は「ご飯を使うのは初めてのチャレンジだったが、横浜の皆さんに飲んで頂きたい仕上がりになった」と胸を張った。崎陽軒の小川萌子さん(32)は「1社だけでできることは限られており、今後も横浜を盛り上げたいという思いの他社と協業し、取り組みを進めたい」と話した。
シウマイ弁当は1日3万食を製造する崎陽軒の看板商品だが、俵形にしたご飯を専用の折り詰めに入れる製造過程などで、どうしても食品ロスが発生してしまう。

1日3万食つくる看板だが
従来は肥料や飼料などに再利用してきたが、より付加価値の高い「アップサイクル」ができないかと模索。横浜ビールと出会い、「シウマイにあうビール」をつくろうと意気投合した。
約1年の開発期間を経て、麦芽の1割をご飯に置き換えたライスラガーにたどり着いた。さらに、醸造の最後に茶葉を加えた。使ったのは、シウマイ弁当にあうお茶として年間40万本(1本500ミリリットル)を売り上げる崎陽軒オリジナルブレンド茶の茶葉。飲んだ後にお茶の香りと適度な苦みが、爽快な味わいを残す仕上がりだ。
330ミリリットル入り770円(税込み)。崎陽軒の一部店舗のほか、横浜ビール本店のレストランや横浜高島屋、そごう横浜店などで販売する。約2千本を準備し、売り切れ次第終了する。
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