
トヨタ自動車は17日、新型の多目的スポーツ車(SUV)「RAV4」を発売したと発表した。価格はハイブリッド車(HV)で450万円から。トヨタで初の独自ソフトウエア基盤「アリーン」を搭載し、販売後もソフトで稼ぐ車の先陣を切る。前面のデザインに「ハンマーヘッド」を採用するなど外装も大きく変えた。
RAV4の全面刷新は約6年ぶり。前回と比べ、同じHVでは価格を130万円引き上げた。新型はガソリン車を廃止し、HVとプラグインハイブリッド車(PHV)のみの設定になる。PHVは2025年度内の発売を予定する。
アリーンの搭載で、新たな車載端末と先進安全機能が備わった。車載端末は人工知能(AI)によるサポートを得ながら音声操作ができ、安全機能はソフトの更新によって機能が向上する。購入後にソフトの更新で機能を拡充できるトヨタ初のソフトウエア定義車両(SDV)と位置づける。
新型RAV4では製造時に取り付けるメーカーオプションを納車後も後付けできる。追加課金で先進安全装置などを搭載することで、車の将来の買い取り額(残価)を高く維持できる。26年春ごろからの販売を予定する。
RAV4は販売台数の4割を米国が占める世界戦略車だ。トヨタがソフトとハードの両面で新車売り切り型のビジネスから脱却できるかが焦点となる。
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