増産する古河電工のチップ

古河電気工業は380億円を投じ、人工知能(AI)データセンター内で使う通信機器向けの光源部品の製造工場を新設すると発表した。岩手県とタイで進め、2028年の生産能力を25年度比5倍以上とする。AIの普及で旺盛なデータセンター向け需要に対応する。

増産するのは「DFBレーザダイオードチップ」。子会社の古河ファイテルオプティカルデバイス(千葉県市原市)が、ジャパンセミコンダクターの岩手事業所(岩手県北上市)の工場建物を借りて工場を新設する。28年4月から量産を始める。

タイでも26年2月に竣工予定の第2工場内に、同チップの検査・組み立てなどに使う設備を導入する。

古河電工のチップは、電気処理を光に置き換える「光電融合」技術で使う。光電融合分野の「コ・パッケージド・オプティクス(CPO)」という新技術向けだ。従来は半導体パッケージの外側に配置していた光学部品を半導体チップと同じ基板上に組み込み、同じパッケージに収める。エネルギーのロスを減らして処理能力を上げる。古河電工はCPOの外部光源向けの採用を見込む。

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