
半導体の国際展示会「セミコン・ジャパン2025」が19日、閉幕した。最終講演では半導体製造装置大手の首脳らが人工知能(AI)や持続性可能性をテーマに講演した。米アプライドマテリアルズ(AMAT)のゲイリー・ディッカーソン社長兼最高経営責任者(CEO)は「AIの進化が半導体の構造や材料の奇跡的なイノベーションを生み出している」と述べた。
米AMATは半導体製造装置で米国最大手。シリコンウエハー上に膜を張る成膜装置など主要装置を幅広く手掛ける。ディッカーソンCEOは「半導体素子(トランジスタ)数が増加して配線が複雑になっているが、我々にとってはチャンスだ」として、様々な装置を組み合わせることで最先端半導体の製造を実現すると強調した。
半導体業界はAIの普及で巨額のデータセンター投資が続けられている一方、電力消費の増大が課題となっている。東京エレクトロンの河合利樹社長CEOは世界各地で半導体の生産体制の構築が続いていることに触れつつ、最先端半導体をめぐる研究開発や量産にかかるコストの増大も指摘した。「AIやロボティクスを活用し、各工程での生産性向上を目指す」と語った。
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