参天製薬は22日、眼瞼(がんけん)下垂の治療用点眼薬「アップニーク」が国内で製造販売承認を受けたと発表した。まぶたが下がり、目が開きにくくなる疾患で、従来の主な治療法は外科手術だった。点眼薬としては国内初の承認で、後天性の患者が対象となる。
眼瞼下垂は加齢などに伴い、まぶたを持ち上げる筋肉とまぶたをつなぐ腱膜(けんまく)の機能低下が主因とされる。上まぶたが下がることで視野障害や頭痛、肩こりなどを引き起こすことがある。国内ではコンタクトレンズの長期装用なども発症につながるとされている。
国内で実施した第3相臨床試験(治験)で患者に1日1回点眼した結果、統計的に有意な改善が確認された。参天製薬は、眼瞼下垂を近視治療と並ぶ新たな成長領域と位置づける。今後は中国をはじめアジアや欧州でも承認申請を進め、ピーク時に450億円の売上収益を目指す。
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